母の為に買った本なのだが、中々面白くて自分が随分読んでしまっている。
ざっくり言えば「自炊を楽にやってみよう。」的な本だ。
自分で食事を準備すると言う事は世間一般の自炊よりもっと低いレベルからあるんだと。
例えば「冷凍ピラフを温めた所に牛乳と洋風だしを入れてもう20秒温めて出来上がり。」
「はい、ミルクリゾットーーー!」
いや、それは…、と言いたくなるところもあるが、それもありなんだ。その辺から揃えられそうな材料を補いつつ何かを代わりに、なきゃ無いで有るつもりでとか。それでも良いのだ。
そもそも料理に敷居を感じる
疲れ果てて家では何もしたくない状態
もう昔の様には作れない
この辺に対しての料理への扉を開いてくれる本で、
70歳以上だけをターゲットにするのは勿体ない。なんなら小中学生にも良いかもしれない。
思えば小さい頃に親の手伝いで料理の一部分を任される
モヤシのひげを取るとか鰹節を削るとか、等が料理の原体験の人もいるだろうし、
「カップラーメンに卵でも入れて栄養を摂ろう」とも似ている。。
自分も健康に良く経済的な食事をと思いつつも、多くは財布と時間に相談しつつコンビニ弁当なわけで、
気楽に「半自炊」レベルのことが出来れば、多少は経済的だし良い方向のはず。
幾つか作ってみたが、出来てるモノに少し足すだけの
いわゆる「ちょい足しアレンジ」が多いように感じる。
それで、売ってない味になり多少の達成感と結構な新鮮味が出る。
完全自炊の人は楽する・時間を作るために、完全NO自炊の人は食の幅を広げる為に有用と思う。
なんなら、「下ごしらえは業者さんにやってもらって仕上げは自分」
位の感じでも良いかもしれない。
なるほどと思ったのは、三つ葉やパセリが色味だけじゃなく、味でも一種の新鮮さを与える事だった。
あんかけモノには必ず三つ葉を足してる。これは、あんかけがモッサリしてしまうのを三つ葉でバランスとるんだろう。何か、そういう食材の狙いと言うか性格付けなんかも分かる感じ。
絵が2種類あって、一つはこなれた画風でアドバイスを入れいてく、もう一つは四コマ漫画になってて、これがシミジミ系で妙に味がある、カラテカの「大家さんと僕」的な感じ。ほのぼのしながらも切実で辛いが良い。
そして、料理以外のコラム関係を読むと穏やかな表現ではあるけど厳しい老後が描かれる。何も言わない高齢者の苦労をどこまでくみ取れば良いのかと考えると底知れないし、自分もその状況に日々近づいているかと思うと本当に怖くなる。
どうするんだろ?。
即戦力になる本だ。
結構な量の料理本が家に有るけど、こんなに役に立つ事が書いてあるものかと他の本も再点検したくなる。
70歳からのらくらく家ごはん|女子栄養大学出版部の紹介ページ ← 著者・編集者インタビュー動画もあり。
70歳からのらくらく家ごはん
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